ゴ・エ・ミヨ ゴー・ミヨ Gault&Millau って?
素朴な疑問としてゴ・エ・ミヨ 、Gault&Millauって、なに?と思う方もまだまだ多いでしょうねぇ。
これも当たり前の話で、日本にやってきたのは2016年から。2017年12月4日に最新版が発表になり、12月12日に発売になる『ゴ・エ・ミヨ東京・北陸・瀬戸内2018』が2回目の発行。
最近だとこんな駅貼りの広告を見て「ゴ・エ・ミヨ?」と思った方もいるかもしれませんね。
これは2019年2月5日に発売となる日本で3回目の「ゴ・エ・ミヨ」の広告です。
◎2019年2月初頭、いよいよ最新のイエローガイド『ゴ・エ・ミヨ 2019』が発売されます。
掲載エリアは
東京 北陸(富山・石川・福井)は従来通りの掲載。
今年度新規掲載は
北海道 東海(愛知・静岡・岐阜・三重) 関西(京都・兵庫)
の三地区。
【書名】 ゴ・エ・ミヨ 2019
【発売日】 2019年2月5日
【定価】 2,700円(本体価格)
【判型】 A5判 340P
【発行】 ガストロノミー・パートナーズ株式会社
年明けにはAmazonでの先行予約も開始されます。
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しかも、表記が定まらないくらい、まだまだ日本では知名度がない。
Gault&Millau、ゴ・エ・ミヨ ゴー・ミヨ ゴエミヨ 、ゴー・ミヨ、ゴーミヨ、などなどいろいろな表記が混在しています。wikiの表記はゴー・ミヨなんですが、ゴーミヨの方がネットなどマスコミ記事表記としては多いです。東京レストラン.tokyoでは、ゴーミヨで統一してます。
このコラムでは本のタイトルが『ゴ・エ・ミヨ東京・北陸・瀬戸内2018』なのでゴ・エ・ミヨにしてありますが。
日本では認知度のいまいちなガイドブック『ゴ・エ・ミヨ』ですが、フランスにおいて『ミシュランガイド』と双璧をなす覆面調査をしているレストラン、ホテルの評価&ガイドブックです。
『ミシュランガイド』 と同じような覆面調査の手法でレストランなどのをしている評価&ガイドブックです、『ゴ・エ・ミヨ』は。
『ミシュランガイド』が通称「赤い本」に対して、『ゴ・エ・ミヨ』は「黄色い本」と言われています。見たまんまですねぇ、わかりやすいがセンスがないネーミング。
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『ゴ・エ・ミヨ』が『ミシュランガイド』と同じ様なレストランなどの評価&ガイドブックだとわかると、次の疑問が出てきます。
『ゴ・エ・ミヨ』と『ミシュランガイド』の違いは?
日本での違いとしてはミシュランの赤い本はレストランとホテル・旅館の評価が載っています。ゴ・エ・ミヨはレストランの評価だけです。ただし、ゴ・エ・ミヨもフランスではホテルの評価も一緒に載っているので、日本もそのうちそうなるんでしょう。と言うことで調査手法(覆面調査)、調査対象(レストラン・ホテル)の違いはありません。でも、中身は全く違うものと言っていいくらい違います。
その差を非常に簡単に言ってしまえばこんな感じ。
『ミシュランガイド』はタイヤメーカーが車に乗って出かけるためのモチベーションを作るように出版したガイドブック。だから、有名な「一つ星」「二つ星」「三つ星」の格付けの理由もある意味はっきりしている。
道しるべの意味合いが強いので、本当の意味でガイドブックなんですね、ミシュランは。
「一つ星」
その分野で特に美味しい料理=そのレストランの近くに行くなら、食べに行く価値のあるレストランですよ。
「二つ星」
極めて美味であり遠回りをしてでも訪れる価値がある料理=旅の行きや帰りにちょっと遠回りすれば行かれる距離なら行ったほうがいいレストランですよ。行かないと損しちゃうかも。
「三つ星」
それを味わうために旅行する価値がある卓越した料理=このレストランを先に予約して、このレストランに行くことを旅の目的にしてもよいくらい素晴らしいレストランです。
そしてもう一つの観点は「テロワール」*注1。その土地土地の美味しい物があるんだから、それを美味しく調理できる素晴らしいレストランに行きましょう、そんな感じですね。
*注1
テロワール(Terroir)
フランス語で「土地」を意味するterreから派生語。ワインやコーヒー、茶などの品種生育
環境(生育地の地理、地勢、気候)による特徴を示す言葉。同じ地域の農地は気候や農業技術、地形、土壌が共通であればできた作物に土地特有の性格を与える事を指している。
ただし、同じ様な地域でも、日照の差や区画による土壌の差によっては作物に大きな品質の違いが出る。
この辺のことは『ミシュランガイド』が日本に上陸してから11年も経つので知ってる方も多いですね。
では、『ゴ・エ・ミヨ』は?
ゴさんとミヨさんが始めた覆面調査する評価&ガイドブックです。もっともっと簡単に言っていしまえば「シェフ才能まとめサイト」、こんな感じですね。
身も蓋もありませんが本当に1962年にアンリ・ゴー(Henri Gault)とクリスティアン・ミヨ(Christian Millau)の二人が始めた評価&ガイドブック。
ミシュランは住所、電話番号、定休日、予算などのレストランに行くための必要情報と、星付きのレストランに関しては、簡単ながらスペシャリテやワインなどが紹介されているが、ゴさんとミヨさんは有名どころで安定した評価のレストランばかりが紹介されてもねぇと思たんですね。
そこで、才能の有るシェフの発掘に力を注いだガイドブックを出版します。シェフのオリジナリティを大切にし、地方の有能な料理人にも目を向けの積極的に紹介していきます。こうした姿勢はポール・ボキューズは始めとした才能あふれるシェフを見出すことになり、ついに1973年「ヌーヴェル・キュイジーヌ宣言」をゴ・エ・ミヨで発表しここからフレンチにおける一大ムーヴメントの出発点となります。これ以後もさらなる才能を見出し続けます。現在まで続くフレンチの王道になった、ジョエル・ロブション、ギィ・サヴォワ、レジス・マルコン、ヤニック・アレノなどのスターシェフがGault&Millauによっていち早く評価をされ見出されています。
伝説のシェフ アラン・シャペルがミシュランの寡黙なところがよい、と言ったそうですが、ゴ・エ・ミヨは積極的に発言します。評価の基準は環境・雰囲気、料理・ワインの質、サービス、値段であり、それぞれに時には辛辣なコメントも添えられます。
フランス版のゴ・エ・ミヨはミシュランと同じようにホテルも掲載されています。
どんな評価をしているのか。
先のも書きましたが、評価の基準は環境・雰囲気、料理・ワインの質、サービス、値段。これらをどんな点数配分かはわかりませんが、満点を「20」点として表示しています。また、点数以外にミシュランの「星」での評価のようにフランス語でコック帽を意味する「トック」で表示しています。
今年で言えば最高点は「19」点で『ゴ・エ・ミヨ東京・北陸・瀬戸内2018』では8軒が掲載されています。
19/20 5トック 8軒
エスキス(銀座)
カンテサンス(品川)
ジョエル・ロブション(恵比寿)
赤坂 松川(赤坂)
神楽坂 石かわ(神楽坂)
虎白(神楽坂)
日本料理 かんだ(西麻布)
日本料理 龍吟(六本木)
採点方法としては覆面調査ですし調査票の中身まではわかりませんが、フランスでのいろいろな話や日本で行われている覆面調査の評価などを考えるとぼんやりとはわかってきます。
・レストランの置かれている環境。
・レストランのインテリアやカトラリー、皿などを含めた雰囲気、設え。
・当然のことながら調理技術の高さ(フランスでは第一義が火入れの技術なようです)やシェフのオリジナリティー。
・ワインの質に関してはフランスのゴーミヨの評価から見えることは、高価なものがあるかどうかよりは、品ぞろえのバリエーション、シェフの料理とのマッチングなどのようです。
・サービスに関しては、慇懃無礼でもカジュアルすぎてもダメなようですね。大切なのはそのレストランの全体でバランスが取れているかのようです。
・値段は何をもって妥当とするかでしょうが、高いなら高いなりの理由、例えばその料理にアルバ産の白トリュフを使うことに価値を見出せるようなシェフのオリジナリティーが感じられればよいようです。
シェフの才能を料理を作る一辺倒で考えていないような気がします。ゴ・エ・ミヨはシェフの考えを皿の上表現するだけでなく、全ての環境を整える事まで含めてと考えている節があります。
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